ブローウェルのシンプルエチュード1番〜10番 クラシックギター演奏と解説

先日からインスタグラムでブローウェルのシンプルエチュード1番〜10番を弾いていました。

https://www.instagram.com/p/B0nly8gAdT3/?utm_source=ig_web_button_share_sheet

勉強会を行っているメンバーと共にエチュードを弾きあってマラソンしてみようと思い立ったのがキッカケです。

それらの動画をまとめたものをYoutubeにアップしました

演奏順番と時間は以下の通りです。(時間をクリックするとスキップできます)

「No.1- 0:03」 →「No.3- 0:42」 →「No.8- 1:03」 →「No.5- 2:16」 →「No.7- 3:08」 →「No.2- 3:42」 →「No.10- 5:12」 →「No.6- 5:52」 →「No.4- 6:42」 →「No.9- 7:23

ブローウェルのシンプルエチュードNo.1〜No.10までを弾きましたが順番通りではありません。その理由については後ほど解説していきますので、まず奏法解説をしていきたいと思います。

各曲の奏法ワンポイント

生徒さんが練習する時に役に立つよう、自分なりに気をつけている点を簡素ですが書いていきます。

「No.1- 0:03

右手の親指pを安定させて歌わせつつ伴奏は軽めに弾くことを意識する。ダイナミクス(強弱)の差をハッキリ付けながら縦のリズムはブレないように気をつけましょう。


「No.3- 0:42

右手pimの練習で、弦移動の時に右手親指pを安定させる(腕が動かないよう指だけで動作する)のがポイント。自分ができる範囲でなるべく速く演奏して瞬発力を鍛える。これもダイナミクス(強弱)の差を極端に付けて練習します。


「No.8- 1:03

この曲のメロディはブルガリア民謡が元になって(他にもこのメロディを元にした曲がありますね)おり、対位的に弾く練習です。2声のメロディの導入部分を明確に示しつつ、テクニック的には中間部のアルペジオのコントロールに気をつけます。


「No.5- 2:16

この曲はつい速いテンポで弾きたくなりますが、モントネというゆっくりとした舞曲なので注意です。リズムに気を付けながらアルペジオ弾く時にトップ音を歌いつつ、短2度をクリアに響かせるのがポイントです。


「No.7- 3:08

不思議な雰囲気のこの曲は、ダイナミクスを付けつつ、速いフレーズの中で左右のタイミングやスラーのリズムがもつれないよう注意するのがポイントです。自分のできる範囲で急速にスピードに慣れていきます。


「No.2- 3:42

「コラール」と題されている2番は賛美歌のような厳かな雰囲気で、和音をバランス弾くのがポイントです。弾いた後に右手の腕を動かし過ぎないようにするとバランスをコントロールし易いです。


「No.10- 5:12

この10番はまさにロック!スラーを含む規則的な半音階やアルペジオを、縦のリズムをしっかりと刻みながら、ダイナミクスを付けて迫力を出していくのがポイントです。


「No.6- 5:52

爽やかなで幻想的な和音の中で、一定のアルペジオパターンの練習です。順次のプランティング(準備)をして、しっかりコントロールしていきます。音量の指定は無いですが、今回はppをキープしながら、ベースが変わる辺りで徐々にクレッシェンドしています。


「No.4- 6:42

comodoと表記されている通り、右手を安定せながら親指でメロディを歌わせて心地よく演奏するのがポイントです。右手の腕を動かさないよう、指だけでコントロールしていきます。


「No.9- 7:23

アルペジオとスラーをリズミカルに弾くのがポイントです。左手の指の腹が開放弦に触れないように、和音とクリアに響かせていきます。

ざっとワンポイント解説でした

スポンサードサーチ

順番を変えた理由は

順番を変えて演奏することで、曲に違った表情が出て新鮮な響きになるため楽しんでいます。

1番から10番を順番ではなく、今回は各曲の出だしと終わりの音の繋がりや、曲想(緩急)を考えつつ、その時の気分によって順番を決めてみましたが、新鮮な響きになるのもこの曲集の魅力ですね。

この曲を弾きなれている方、是非ためしに順番を変えて弾いてみてはいかがでしょうか?

新しい楽しみが見つかるかもしれませんよ。

ブローウェルのシンプルエチュードは生徒さんにもおススメ

クラシックギターの重要なレパートリーであるこのブローウェルのシンプルエチュード1番〜10番までは一曲がかなり短く、一つ一つの曲に必要とされるテクニックや音楽が明確でかつ演奏効果も大きい魅力ある曲です。

またその技術と音楽表現が繋がっていて、演奏曲としても練習曲としても充実したものになっています。

皆さんも是非取り組んでみてくださいね。